第六章 妖刀跋扈編 水の章  第十五話 「目覚め」

こんにちは、みずはです。

火曜日なので本日も小説をお送り致します〜( ・ω・)っ
ほんと長くてすみませんm(_ _;)m


〜前回までのあらすじ〜

湖刀美はごく普通の女子高生だった。
だが親友の陽子が封印されていた妖刀・村正に憑依されてしまった為、
神社の祭神・刀破から神剣『神明剣』を授かり光の巫女として戦う事に。

激闘の末に陽子を元に戻したものの、
村正は破片となって町中に飛び散ってしまった。
その破片に取り憑かれた少女と戦い、
破片を集める湖刀美。
その戦いの中、
陽子・水母・瑞羽の三人に加え、
後輩で学園のマスコットである珠美も仲間になった。

菜月の猛攻に窮地に陥った湖刀美と珠美。
だが仲間の助けを得てその場を乗り切る。
そしてついに菜月の動きを封じ、
その身に宿る村正の破片を祓う事が出来たのだった…。




『ソードブレイカー 湖刀美』

第六章 妖刀跋扈編 水の章  第十五話 「目覚め」

封印が済むと綾音が珠美を見て言った。
「そういやさ、
 何でたまちゃんは生徒会長に操られなかったんだ?
 俺達は湖刀美の言葉で目を塞いだからよかったけどよ…。」
「あ、そういえば…。
 たまちゃん、あの光を見なかったの?」
湖刀美が尋ねると珠美はきょとんとして言った。
「えっ?
 見てたですよ?
 講堂の中がまっかっかになるまでずっと。」
「…じゃあ何で無事だったんでしょうか…?」
『珠美さんは強い土気を持っています。
 土気は水気の弱点。
 おそらく珠美さんの持つ土気が、
 あの光に込められた水気に基づく邪気を弾いたのでしょう。』
「そうだったんだ…。」
「なるほどな…。」

刀破の説明に一同が納得すると、
気を失っていた陽子と瑞羽が目を覚ました。
「ん…っ。」
「うぅん…。」
「陽子!瑞羽先輩!」
湖刀美達は二人に駆け寄ると、
湖刀美が陽子を、綾音が瑞羽を抱き起こした。
「う…湖刀美ちゃん…。」
「綾音さん…。」
「大丈夫!? 陽子!!」
「大丈夫か!?」
湖刀美と綾音の言葉に二人はうなずいた。
「うん…大丈夫…。」
「ええ…。」
「…よかった…。」
「よかったですぅ…。」
「ごめんね…湖刀美ちゃん…。
 私…また湖刀美ちゃんと戦っちゃった…。」
「全く…自分で自分が情けないわ…。
 いくら菜月が取り憑かれたからって、
 それで隙をつかれるなんて…。」
「陽子…瑞羽先輩…。」

「二人共どうしてこんな事になったんだ?」
綾音が尋ねた。
「うん…昨日の予算会議が終わった後…、
 生徒会長が話があるって言ったの…。
 それで自警団を作るって言い出して…。」
「…さっきの話と同じです…。」
「それから…生徒会長の目が赤く光って…。
 それを見たら…体が自由にならなくなって…。」
「あの光でみんな…菜月に操られてしまったのよ…。
 私はそれはなんとか手で防いだんだけど…、
 その後隙をつかれて…。」
「そう…、
 私が…先輩の邪魔をしてしまったんだ…。
 生徒会長に操られて…。」
「陽子が…!?」
「ええ…。
 それで…菜月が私の顔に触れたの…。
 そしたら…急に力が入らなくなって…。
 まるで…体中の力を根本から封じられてしまったように…。」
『菜月さんは水気を持ち、
 瑞羽さんは火気を持つ…。
 陰陽五行においては「水克火(すいこくか)」…、
 つまり火気は水気に弱い…。
 おそらく菜月さんの水気によって火気を封じられてしまったのですね…。』
「それで…光を見せられて…、
 私も操られてしまったの…。」
「…そんな事が…。」
「私達を操った後…菜月が言ってたわ…。
 自分が完全体となった暁には…、
 この学園の生徒には世界滅亡の為の兵隊となってもらうって…。」
「それでみんなを操ったんだ…。」
「本当にごめんね、湖刀美ちゃん…。」
「ごめんなさいね…。」
二人が謝ると湖刀美は首を振った。
「謝らなくてもいいよ、陽子。
 陽子の意思じゃないんだし。」
「先輩も謝らなくてもいいぜ。
 全然気にしてねぇからよ。」
「湖刀美ちゃん…。」
「綾音さん…。」

すると菜月も目を覚ました。
「う…うぅん…。」
「生徒会長!」
「菜月!」
それを見て瑞羽が少しふらつきながらも立ち上がった。
「瑞羽先輩!?
 まだ動かない方が…!!」
「大丈夫よ…、
 そんなに消耗していないから…。」
そう言うと瑞羽は菜月に歩み寄っていった。
「瑞羽先輩…。」
「湖刀美ちゃんも行ってあげて…。」
そう言って陽子も立ち上がった。
「大丈夫なの…?
 陽子…?」
「うん…、
 先輩ほどじゃないけど…何とか…、
 …っ。」
 フラッ…
その瞬間、
陽子がすこしふらついた。
「陽子!」
「…危ない…!」
 サッ!
とっさに水母が陽子を支えた。
「水母ちゃん!」
「…湖刀美さん、
 陽子さんは私が支えてますから…、
 湖刀美さんは先輩達の所へ…。」
「う、うん。
 お願いね、水母ちゃん。」
そう言って陽子を水母に任せると、
湖刀美は瑞羽と菜月の元へ行った。


−続く−

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