Violie 〜魔性の旋律〜 (後編)

こんにちは、みずはです。

さて今回は二次創作小説第二弾、
『Violie 〜魔性の旋律〜』の後編をお送り致します。

光の中から聞こえたメロディーに誘われ、
ゲフェニアダンジョンに迷い込んだヴィオラとヴィオーネ。

魔のバイオリンに魅入られヴィオラはヴァイオリーとなってしまった。
そんな事は知らずにヴィオラを探し続けるヴィオーネ。

果たして二人の運命は…?


『Violie 〜魔性の旋律〜 (後編)』

「…ラちゃ〜ん…ィオラちゃ〜ん…。」
その頃、
遅れて飛び込んだヴィオーネは遺跡の中をとぼとぼと歩いていた。
「ヴィオラちゃ〜ん…どこに行っちゃったの〜…?
 私を一人にしないでよぉ〜…。」
今にも泣きそうな顔でヴィオーネはヴィオラを探していた。
その時だった。

「もう…遅いよ、ヴィオーネ…。」
聞き慣れた声がした。
「ヴィオラちゃん!?」
ヴィオーネはとっさに声のした方を見た。
するとそこにはヴィオラの姿があった。
「もう、ヴィオラちゃん!
 どこに行ってたの!?
 心配したんだから!」
「ふふっ…ごめんごめん。
 とても良い音色が聞こえたから気になっちゃって…。」
「また音色…?
 私には聞こえなかったんだけど…?
 一体どんな音が聞こえてたの…?」
ヴィオーネがいぶかしげに言うと、
ヴィオラが薄笑いを浮かべた。
「それじゃあたっぷり聞かせてあげるよ…。
 ヴィオーネちゃんを生まれ変わらせる魔性の旋律をね…!」
「えっ…?
 私を…生まれ変わらせる…?
 ヴィ、ヴィオラちゃん…何を言ってるの…?」
ヴィオーネが何を言ってるか分からないと言った表情をすると、
ヴィオラがどこからともなくバイオリンを取り出した。
 スッ…
「さぁ…魔の音色の虜にしてあげる…!」

 …〜♪…〜〜♪♪…〜♪…
「あっ…?
 (な、何…?このメロディー…。
  身体の中に浸透して来るみたい…。)」
ヴィオラが演奏を始めると、
ヴィオーネの表情が虚ろになった。
「ふふっ…耳を澄ませて…心を空っぽにして…。」
 ズズズズ…
『このメロディーを受け入れるのよ…。』
 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
演奏しているヴィオラの姿が徐々に変貌して行き、
ヴァイオリーの姿に変わった。
だがヴィオーネはその変化に何の反応も示さなかった。
「あ…あぁ…。
 (ふわぁ…何これ…。
  心がふわふわしてくる…。
  とても…気持ち良い…。)」
次第にヴィオーネの表情が恍惚としたものになってきた。
すると突然ヴィオラが演奏を止めた。

 〜♪〜〜♪♪〜♪……
「えっ…?」
ヴィオーネが名残惜しそうな表情をすると、
ヴィオラが薄笑いを浮かべながら言った。
『これ以上は駄目だよ。ふふっ。』
「えっ…な、何で…?
 どうして止めちゃうの…?
 もっとぉ…もっと聞かせてよぉ…。」
『そんなにこの旋律が気に入ったの?』
「う、うん…。
 このメロディーを聞いてると…、
 とても良い気持ちになるの…。
 こんなの初めて…。
 だから…だからお願いぃ…、
 もっと聞かせてよぉ…。」
ヴィオーネが懇願すると、
ヴィオラがバイオリンを差し出した。
 スッ…
「えっ…?」
『ふふっ…、
 そんなに聞きたいなら自分で弾けばいいじゃない…。
 自分で弾けば聞き放題だよ…?』
「で、でも…私…バイオリンなんて弾いた事無いよぉ…。」
『大丈夫。
 このバイオリンを手にすれば、
 自然と弾けるようになるから…。』
「ほ、本当…?」
『本当だよ…。
 私を信じて…。』
「う、うん…分かった…。」
そう言うとヴィオーネはバイオリンを受け取った。

「え、えっと…こう…かな…?」
ヴィオラのしぐさを真似して、
ヴィオーネは演奏を始めた。
 …〜♪…〜〜♪♪…
「(えっと…それから…。)」
 …〜♪…〜〜〜♪♪♪…
「(で、出来た…。
  それじゃ…続けて…。)」
 …〜♪〜〜♪♪…〜♪〜〜〜♪♪♪…
「(まだまだ…もっと…流暢に…。)」
 …〜♪〜〜♪♪〜♪…〜〜〜♪♪♪…
「(あ、後少し…。)」
ヴィオーネは必死に練習を続けた。
その様子をヴィオラはにやにやしながら見ていた。
 …〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪…
 …〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
「で、出来た…!!」
『ほらね、簡単でしょ?』
「う、うん!」
『それじゃ私はちょっと席を外すから、
 好きなだけ演奏してていいよ。』
「うん!」
嬉しそうに答えると、
ヴィオーネは同じメロディーを何度も何度も演奏し続けた。


 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
「(あはははは…!
  あのメロディーが好きなだけ弾ける…!
  気持ち良い…気持ち良いよぉ…!)」
ヴィオラが席を外した後、
ヴィオーネは恍惚の表情を浮かべながら演奏していた。
 ズズズズ…
するとヴィオラの時と同じように、
バイオリンから黒いオーラが湧き出してきた。
しかしヴィオーネはそれには一切気を留めなかった。
 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
 〜♪〜〜♪♪〜♪〜〜〜♪♪♪
なおも演奏を続けると、
ヴィオラと同様にヴィオーネの姿が変化を始めた。
 ザワ…ザワ…
「(あ、ああ…何…この感じ…?
  メロディーが私の体に浸透してきて…、
  私の身体を作り変えていく…。
  身体だけじゃない…、
  私の心も変わっていく…変わっちゃう…。)」
その変化をヴィオーネは素直に受け入れていた。
「(あ、あはは…私…変わっちゃうんだ…。
  私…私じゃなくなっちゃうんだ…。
  あははは…あははははは…。)」
いつしかヴィオーネは壊れた人形のような笑みを浮かべていた。
そうしている内に変貌は終わり、
ヴィオーネ自身からも黒いオーラが湧き上がってきた。
すると頃合を見計らったように、
ヴィオラがヴィオーネの元に戻って来た。

『ふふっ…どう?ヴィオーネ…。
 生まれ変わった気分は…?』
ヴィオラが尋ねると、
ヴィオーネは邪な笑みを浮かべた。
『あははは…凄く良い気持ちだよ…ヴィオラ…。
 こんな気持ち…生まれて初めて…。』
『ヴィオーネ…、
 これで貴方も悪魔のバイオリニスト、
 ヴァイオリーとして生まれ変わったんだよ…。』
『うん…。
 私は悪魔のバイオリニスト、ヴァイオリー…。
 魔性の旋律で人間の魂を奪う者…。』
『ふふっ…ヴィオーネ…、
 これからは二人で人間共に私達の旋律を聞かせてやりましょう…。』
『ええ…。
 私達のメロディーで…、
 愚かな人間共に等しく滅びを…。』
『『ふふふふっ…ふふふふふふふふっ…。』』
こうしてかつて天上界の天使だった二人の少女は、
魔の下僕として生まれ変わり、
演奏を聞いた者を死に誘う悪魔のバイオリニストとなったのだった…。


−END−



…はい、と言う訳で。
3週に渡ってお送りしました『Violie 〜魔性の旋律〜』、
これで完結となります。
かなりダークなお話となってしまいましたが、
皆様いかがでしたでしょうか?(^^;)

さて、何故このような話を思いついたかと言いますと。
初めてゲフェニアダンジョンに行ってヴァイオリーを見た時の事でした。
その時初めてヴァイオリーのやられモーションを見たのですが、
あの娘って倒されたら身体から天使のような魂が抜けて昇天するんですよね。
それを見て思ったのです。

「ヴァイオリーは元々は天使の女の子で、
 闇に堕ちてあのような姿になった。
 で、倒されるとその魂が浄化されて、
 天使に戻って天に帰って行くのでは?」

ちなみにその当時は公式設定など知る由もありませんでした。
なのでこの思い付きから今回のお話を考えたのです。
なお、お話の原型はその当時から既に考えていました。
それがこの度ようやく形にする事が出来たと言う訳です。

まあ…あのグラフィックから、
そんな想像をする人もそうそういないでしょうけどね(^^;)

この辺りはうちの隠れた趣味に拠る所が大きいです(^^;)
(以下暴露注意)
実は…うち、
俗(どこの俗?(^^;))に言う『悪堕ち』物のお話がすごく好きなのです;
どこがいいかと聞かれると自分でも詳しくは答えられないのですが…;
でも好きなのです;
で、そう言った趣味があるが故に、
ヴァイオリーのグラフィックからこんなお話を考えてしまったのです(^^;)

ちなみに他のMobでもいくつか似たようなお話を考えています(^^;)
マーガレッタ・ソリン、ソヒー、メデューサ、アリス、サキュバス、etc、etc…。
傾向としてはワンパターンになりがちですが、
個人的には「『悪堕ち』さえあればそれでいい」と言った感じだったり(^^;)

まあ…かなりマイナーな嗜好である事は自覚していますけどね;

(暴露ここまで)
とにかくこう言った話のネタのストックはまだまだありますので、
いつか掲載する日が来るかも?
皆様のお気を害していなければまた書きたいですね(^^;)


ではでは今回の記事はこれで以上です〜。
また次回の記事でお会いしましょ〜( ・ω・)ノシ

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