第三章 妖刀跋扈編 火の章 第一話 「瑞羽(みずは)」
それでは小説をUP致します…が、
その前に。
以前予告した通り第二章のまとめをUP致します。
方法は前回と同じです。
1、右クリックで「対象をファイルに保存」を選択。
2、ダウンロードしたテキストファイルをそのままlzh拡張子対応の解凍ソフトで解凍。
これで出たフォルダを開けば小説が読めるはずです。
今回は第二章に加えて、
第一章と第二章の座談会も入れておきましたw
裏話満載のこちらも楽しんで頂ければ幸いですw
ではどうぞ〜( ・ω・)っ【第二章+おまけ】
それでは小説をお楽しみ下さいw
第三章、スタートですっ♪
『ソードブレイカー 湖刀美』
第三章 妖刀跋扈編 火の章 第一話 「瑞羽(みずは)」
サァァァァ…
静寂に包まれた場に風の音だけが響いていた。
その場の中心に一人の少女がいた。
腰の辺りまで伸びた髪の先を白く細い布で束ね、
弓道の道着を着ており、
弓矢を構えていた。
スゥッ…
大勢の観衆が固唾(かたず)を飲んで見守る中、
少女は目を閉じ、精神を集中させ始めた。
ヒュッ!
しばらくして風が止むと、少女は目を開き構えていた矢を放った。
ゥゥゥゥゥン…ドスッ!
放たれた矢は一直線に飛び、寸分違わず的の中央に突き刺さった。
ワァァァァァッ!!
直後、周りから一斉に大きな歓声が上がった。
そして凛としていた少女の表情にも笑みが浮かんだ。
その瞬間、少女の優勝が決まった。
「優勝おめでとうございます!!
瑞羽(みずは)先輩!!」
門を出てきた少女に湖刀美は声をかけた。
「あっ、湖刀美。
応援に来てくれてありがとう。」
「やっぱり瑞羽先輩はすごいです!
あのここ一番の集中力!
私には真似出来ないですよ!」
湖刀美が褒め称えると、
少女−瑞羽は照れくさそうな表情を浮かべた。
「そんなにおだてないでよ。
きっと湖刀美が応援に来てくれたから優勝できたのかもね。」
「み、瑞羽先輩…。
そんな事ないですよぉ…。」
瑞羽の言葉に湖刀美は顔を赤らめた。
「ふふっ、でも勇気付けられたのは本当よ。
ありがとね、湖刀美。」
「瑞羽先輩…。」
「さてと、それじゃ私はまだ家で練習しないといけないから。
また明日学校でね。」
「はいっ、瑞羽先輩。
お疲れ様でしたっ。」
湖刀美の言葉を聞くと瑞羽はその場を去っていった。
「さぁ、それじゃ私達も帰ろっか。」
帰っていく瑞羽の背中を見送ると、湖刀美は二人にそう言った。
バサバサバサ…
その後瑞羽の歩いて行った方角へ一羽の烏が飛んで行ったが、
誰もそれを気に留めなかった。
この日は葉桐町主催の町内弓道大会だった。
優勝したのは、
湖刀美達の通っている葉桐総合学園(はぎりそうごうがくえん)高等部三年生で、
弓道部部長の黒井 瑞羽(くろい みずは)だった。
彼女は人望が厚く学園の全ての女生徒の憧れの的であり、
湖刀美の最も憧れる先輩だった。
湖刀美は陽子と水母を連れて瑞羽の応援に来ていた。
「やっぱりすごいなぁ…瑞羽先輩は…。
町内大会であんなにあっさり優勝しちゃうなんて…。」
「ふふっ。
さすがは湖刀美ちゃんの『憧れの先輩』だよね。」
陽子が言うと湖刀美の顔が赤くなった。
「も、もう…陽子ったら…。
からかわないでよぉ…。」
「でも本当の事でしょ?」
「そ、そうだけど…。」
「…そうなんですか?」
水母が尋ねると陽子が説明した。
「そう。
黒井先輩はうちの学校の全ての女の子達の憧れの的なの。
特に運動部に所属してる女の子にはものすごく人気があるんだよね。」
「…そうだったんですか…すごいです…。」
「湖刀美ちゃんもかなり人気があってね、
そういうつながりで先輩と親交があるの。
似たもの同士ってやつかな。」
「ちょ、ちょっと、陽子!
全然似てないよ!
私と違って瑞羽先輩は落ち着きがあるし…、
大人びてるし…凛々しさも全然違うんだから…。」
湖刀美は頬を赤くして手をパタパタと振りながら言った。
「…けど確かにあんなに素敵な人だと本当に憧れちゃいます…。」
「でしょ?
先輩より素敵な人なんてほとんどいないんだから!」
「確かにね。
今日の大会だって本当はものすごくレベルが高いのに、
それを感じさせずにあっさり優勝しちゃったもんね。
まさに理想の人だよね。」
「…はい。
私もああなりたいです…。」
「私も先輩みたいになれればなぁ…。」
「湖刀美ちゃんの場合はもっと落ち着かないとね。」
「もぉっ、陽子ったら…。
ふんだ。
どうせ私は落ち着きが無いですよーだ。」
陽子の言葉に湖刀美はその場にしゃがみこんで指で地面をいじり始めた。
「…あうぅ、湖刀美さんが地面にのの字を書き出しちゃいました…。」
「冗談よ。
湖刀美ちゃんには湖刀美ちゃんの魅力があるでしょ。
魅力があるから人気があるんだよ?」
その様子を見て陽子はすかさずフォローを入れた。
「…本当…?」
涙目で湖刀美が陽子の方を向いた。
「ほんとほんと。
だから落ち込まないで、ねっ?」
「…そ、そうだよね。
私には私の良さがあるんだからそれを貫けばいいんだよね!」
そう言いながら湖刀美はガバァッと立ち上がった。
「わっ、もう立ち直っちゃいました…。」
水母が驚くと、
陽子が水母に耳打ちした。
「単純でしょ?」
それを聞いて水母はクスッと笑った。
「…ふふっ。
そうですね。」
すると湖刀美が陽子達の方を向いた。
「何か言った?」
「う、ううん、何も!
ねっ、水母さん!?」
「は、はいっ!
何も言ってないですっ!」
慌てながら二人がそう言うと、
湖刀美は疑いの眼差しを向けた。
「本当に…?」
「ほ、ほんとほんと!!」
「ほ、本当ですっ!!」
「なら良いけど…。」
「ふう…。」
「…ふぅ…。」
疑いが晴れたのを見ると二人は安堵の息を吐いた。
−続く−
その前に。
以前予告した通り第二章のまとめをUP致します。
方法は前回と同じです。
1、右クリックで「対象をファイルに保存」を選択。
2、ダウンロードしたテキストファイルをそのままlzh拡張子対応の解凍ソフトで解凍。
これで出たフォルダを開けば小説が読めるはずです。
今回は第二章に加えて、
第一章と第二章の座談会も入れておきましたw
裏話満載のこちらも楽しんで頂ければ幸いですw
ではどうぞ〜( ・ω・)っ【第二章+おまけ】
それでは小説をお楽しみ下さいw
第三章、スタートですっ♪
『ソードブレイカー 湖刀美』
第三章 妖刀跋扈編 火の章 第一話 「瑞羽(みずは)」
サァァァァ…
静寂に包まれた場に風の音だけが響いていた。
その場の中心に一人の少女がいた。
腰の辺りまで伸びた髪の先を白く細い布で束ね、
弓道の道着を着ており、
弓矢を構えていた。
スゥッ…
大勢の観衆が固唾(かたず)を飲んで見守る中、
少女は目を閉じ、精神を集中させ始めた。
ヒュッ!
しばらくして風が止むと、少女は目を開き構えていた矢を放った。
ゥゥゥゥゥン…ドスッ!
放たれた矢は一直線に飛び、寸分違わず的の中央に突き刺さった。
ワァァァァァッ!!
直後、周りから一斉に大きな歓声が上がった。
そして凛としていた少女の表情にも笑みが浮かんだ。
その瞬間、少女の優勝が決まった。
「優勝おめでとうございます!!
瑞羽(みずは)先輩!!」
門を出てきた少女に湖刀美は声をかけた。
「あっ、湖刀美。
応援に来てくれてありがとう。」
「やっぱり瑞羽先輩はすごいです!
あのここ一番の集中力!
私には真似出来ないですよ!」
湖刀美が褒め称えると、
少女−瑞羽は照れくさそうな表情を浮かべた。
「そんなにおだてないでよ。
きっと湖刀美が応援に来てくれたから優勝できたのかもね。」
「み、瑞羽先輩…。
そんな事ないですよぉ…。」
瑞羽の言葉に湖刀美は顔を赤らめた。
「ふふっ、でも勇気付けられたのは本当よ。
ありがとね、湖刀美。」
「瑞羽先輩…。」
「さてと、それじゃ私はまだ家で練習しないといけないから。
また明日学校でね。」
「はいっ、瑞羽先輩。
お疲れ様でしたっ。」
湖刀美の言葉を聞くと瑞羽はその場を去っていった。
「さぁ、それじゃ私達も帰ろっか。」
帰っていく瑞羽の背中を見送ると、湖刀美は二人にそう言った。
バサバサバサ…
その後瑞羽の歩いて行った方角へ一羽の烏が飛んで行ったが、
誰もそれを気に留めなかった。
この日は葉桐町主催の町内弓道大会だった。
優勝したのは、
湖刀美達の通っている葉桐総合学園(はぎりそうごうがくえん)高等部三年生で、
弓道部部長の黒井 瑞羽(くろい みずは)だった。
彼女は人望が厚く学園の全ての女生徒の憧れの的であり、
湖刀美の最も憧れる先輩だった。
湖刀美は陽子と水母を連れて瑞羽の応援に来ていた。
「やっぱりすごいなぁ…瑞羽先輩は…。
町内大会であんなにあっさり優勝しちゃうなんて…。」
「ふふっ。
さすがは湖刀美ちゃんの『憧れの先輩』だよね。」
陽子が言うと湖刀美の顔が赤くなった。
「も、もう…陽子ったら…。
からかわないでよぉ…。」
「でも本当の事でしょ?」
「そ、そうだけど…。」
「…そうなんですか?」
水母が尋ねると陽子が説明した。
「そう。
黒井先輩はうちの学校の全ての女の子達の憧れの的なの。
特に運動部に所属してる女の子にはものすごく人気があるんだよね。」
「…そうだったんですか…すごいです…。」
「湖刀美ちゃんもかなり人気があってね、
そういうつながりで先輩と親交があるの。
似たもの同士ってやつかな。」
「ちょ、ちょっと、陽子!
全然似てないよ!
私と違って瑞羽先輩は落ち着きがあるし…、
大人びてるし…凛々しさも全然違うんだから…。」
湖刀美は頬を赤くして手をパタパタと振りながら言った。
「…けど確かにあんなに素敵な人だと本当に憧れちゃいます…。」
「でしょ?
先輩より素敵な人なんてほとんどいないんだから!」
「確かにね。
今日の大会だって本当はものすごくレベルが高いのに、
それを感じさせずにあっさり優勝しちゃったもんね。
まさに理想の人だよね。」
「…はい。
私もああなりたいです…。」
「私も先輩みたいになれればなぁ…。」
「湖刀美ちゃんの場合はもっと落ち着かないとね。」
「もぉっ、陽子ったら…。
ふんだ。
どうせ私は落ち着きが無いですよーだ。」
陽子の言葉に湖刀美はその場にしゃがみこんで指で地面をいじり始めた。
「…あうぅ、湖刀美さんが地面にのの字を書き出しちゃいました…。」
「冗談よ。
湖刀美ちゃんには湖刀美ちゃんの魅力があるでしょ。
魅力があるから人気があるんだよ?」
その様子を見て陽子はすかさずフォローを入れた。
「…本当…?」
涙目で湖刀美が陽子の方を向いた。
「ほんとほんと。
だから落ち込まないで、ねっ?」
「…そ、そうだよね。
私には私の良さがあるんだからそれを貫けばいいんだよね!」
そう言いながら湖刀美はガバァッと立ち上がった。
「わっ、もう立ち直っちゃいました…。」
水母が驚くと、
陽子が水母に耳打ちした。
「単純でしょ?」
それを聞いて水母はクスッと笑った。
「…ふふっ。
そうですね。」
すると湖刀美が陽子達の方を向いた。
「何か言った?」
「う、ううん、何も!
ねっ、水母さん!?」
「は、はいっ!
何も言ってないですっ!」
慌てながら二人がそう言うと、
湖刀美は疑いの眼差しを向けた。
「本当に…?」
「ほ、ほんとほんと!!」
「ほ、本当ですっ!!」
「なら良いけど…。」
「ふう…。」
「…ふぅ…。」
疑いが晴れたのを見ると二人は安堵の息を吐いた。
−続く−
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