第一章 妖刀復活編  第六話 「対峙」

こんにちは、みずはです。

最近ROの調子が微妙です…;
狩りの調子ではなく、
モチベーションの問題なんですが…。
先週散々PT戦をやったせいか、
どうもソロのモチベーションが上がらないんです…;

頑張らないといけないのは分かっているんですが、
心の片隅で「あ〜…またソロか…しんどいなぁ…。」と思ってしまったり…。
転生前みたいに時計塔B4F通い出来るようになれば、
またソロのモチベーションが上がるんでしょうかねぇ…。
経験値・お金両方稼げる一石二鳥の狩場ですし。

…と。
前置きが長くなってしまいましたね。
それでは小説の方に行きましょうか。
光と闇、それぞれ相反する力を宿した少女達。
分かたれた親友同士が今、ぶつかり合う…!

『ソードブレイカー 湖刀美』

第一章 妖刀復活編  第六話 「対峙」

 ゴウッ!!
声と共に白い影が物凄い勢いで男と少女の間に割って入った。
「!?」
「うわっ!!」
 ドスンッ!!
その際に生じた風圧を少女は軽く後ろに飛んで受け流した。
だが男はまともに風を受けて後ろに吹っ飛ばされてしまった。

「痛ててて…な、なんなんだ…?」
そう言って男がその白い人影を見ると、
それは巫女のような姿をした少女だった。
しかしその背中には天使のような羽が生えていた。
「あ…ご、ごめんなさいっ!
 急いでいたものですから…。」
男の方を向いた少女の額には一筋の汗が流れていた。
「そっ、それはともかく…」
そう言うと後から来た少女はもう一人の少女の方を向いた。
「陽子!!
 今からでも遅くはないよ!!
 目を覚まして!!」
巫女姿の少女がそう言うと、
陽子と呼ばれた少女がその少女の姿をしげしげと眺めた。
「その声…その顔…もしかして…湖刀美ちゃん…?
 ふぅん…カミサマから力をもらったの?
 湖刀美ちゃんも私の邪魔がしたいんだ…?」
「その刀は人が手にしちゃいけないモノなんだよ!!
 早く手放して!!」
「せっかく私の望みが叶おうとしているのに…。
 いくら湖刀美ちゃんでも許さないよ…?」
「陽子…。」
『アノ女ノ力ナドタカガ知レテイル。
 マズハアノ男ノ生キ血ヲ我ニ捧ゲルノダ。』
陽子の右腕に融合している刀ー村正が声を発した。
「はい、村正様。」
その声に応え、陽子は男に向かっていった。

「ひぃっ!!」
「させない!!」
 キィィィンッ!!
陽子が男に向かって振り下ろした刀を、
すんでの所で湖刀美の剣が受け止めていた。
 ギリッ…ギリギリッ…!!
「くっ…駄目だよ…陽子…人を殺しちゃ駄目…!!」
「邪魔しないでよ…湖刀美ちゃん…!!
 そんなに…私の夢が叶うのが嫌なの…!?」
「違うよ…陽子の夢はこんな形で叶える物じゃないっ…!!
 こんな妖刀なんかに…頼っちゃ駄目だよ…っ!!」
「夢を叶えるのに…良いも悪いもないよ…っ!!
 夢は…どんな手を使ってでも…叶えなくちゃいけない物なんだよ…っ!!」
「でも…その為に人の命を奪うなんて…間違ってる…っ!!」

二人が鍔ぜり合いをしていると、
それまであっけにとられていた男が口を開いた。
「い…一体なんなんだ…?
 嬢ちゃん達は…!?」
目の前で繰り広げられる非現実的な光景を目にして、
男の酔いはすっかり醒めていた。
「ここは危険です!!
 早く逃げて下さい!!」
すると湖刀美が男の方に顔だけ向けて言った。
「え…っ?
 い…一体何なんだよ…?」
「いいから早く!!」
「逃がさない!!」
突然陽子が飛び上がり、再び男に向かおうとした。
「させない!! 光呪!!」
そう言って湖刀美が陽子の方に手を向けた。
その瞬間、湖刀美の手から強烈な光が放たれた。
 パァッ!!
「くっ!?」
陽子がその光の眩しさにひるんだ隙に、
湖刀美は男に手を向けて叫んだ。
「あの人を安全な所へ!!
 転移法!! 急々如律令!!」
すると男の体が光に包まれていった。
 パァァァァ…!!
「な、何だ? 何なんだ!?」
そして光が消えると、
男の姿はその場から消えていた。

「えっ!?」
『転移ノ法ダト…!?
 貴様…何故ソンナ高度ナ術ヲ使エル…!?
 …!! 貴様カラ感ジルソノ波動…アノ女ト融合シテイルノカ…!!』
村正がそう言うと、
湖刀美の胸に小さな光の玉が現れた。
『そうです。
 今の湖刀美は私が生前使えた術を全て使う事が出来ます。
 村正…今度こそお前を完全に滅してみせます!!』
『笑ワセルナ。
 ソノ小娘ガオマエノ術ヲ全テ使エルカラトイッテ何ニナル?
 忘レタノカ?
 今ノ我ハアノ時ヨリモ遥カニ強大ニナッテイル。
 アノ時ノオマエノ力ナド遥カニ凌駕シテイルノダゾ?』
『お前こそこちらの力を見くびっています。
 私は死後神として祀られた事によって、
 生前よりも遥かに強い霊力を身につけました。
 さらにこの娘は生まれながらにして、
 あの時の私を遥かに越える霊力を宿しています。』
「そうだよ!
 私達が力を合わせればあんたなんて敵じゃないよ!!」
『言ッテクレルナ…小娘。
 ナラバ見セテヤロウ!
 コノ我ノ…真ノ闇ノ力ヲ!!』
村正がそう言うと、
陽子が前かがみになり、その背中が盛り上がり始めた。
 グググググ…
「な、何!?」
 ドバァッ!!
次の瞬間、その盛り上がった部分が弾け、そこから無数の黒い触手が飛び出した。
その触手は全て先端が鋭利な刃物になっていた。

「う、嘘…!!」
『湖刀美、気をつけて!』
そう言うと光の玉は湖刀美の中に戻っていった。
『ククク…無数ノ刃…避ケキレルカナ…?
 ヤレ! 陽子!』
「はい…村正様…。
 ふふっ…湖刀美ちゃんが悪いんだよ…?
 村正様を怒らせるから…。」
「くっ…!!」
「さあ…湖刀美ちゃん…切り刻んであげる…。
 ふふっ…湖刀美ちゃんの生き血…おいしそう…。」
陽子が舌なめずりをすると、
陽子の背中から生えた無数の触手が湖刀美に向かってきた。
 ビュルルルッ!!
「うわっ!!」
 バッ!!
横殴りに斬りかかってきた最初の一本を湖刀美は後ろに跳んでかわした。
それに続いてそれぞれがまるで別の生き物であるかのように、
無数の触手が無作為に斬りかかってきた。
その全てを湖刀美は紙一重で辛うじてかわし続けた。
「さすが湖刀美ちゃん…人並み外れた運動神経は伊達じゃないね…。
 でもいつまで続くかな…?
 あはははは!」
陽子が笑うと湖刀美は苦い表情を浮かべた。
(くっ…確かに陽子の言うようにこのままじゃいつまでもつかわからない…。
 こうなったら…!!)
「光よ! 全ての害悪を防ぐ障壁となれ!
 光呪結界(こうじゅけっかい)!!」
湖刀美が呪を唱えた瞬間、
湖刀美の周りに透き通った青白い球状の光の壁が現れ、
触手の群れを全て弾いた。

 キキキキィンッ!!
「っ!?」
『結界ダト!?』
「…はぁ…はぁ…っ。」
(でも…これも一時しのぎにしかならない…。
 この触手をなんとかしないと…陽子に近づけない…。)
そう考えると湖刀美は剣を構え、呼吸を整えた。
その間にも無数の触手が結界に斬りかかり続けていた。
 キンッ!! カンッ!! キィンッ!!
「くっ…なんて堅いの…!?」
『小賢シイ真似ヲ…シカシイツマデモモツモノデハナイ!!』
(あの触手の群れをなんとかするには…そうだ、あれなら…!!)
何かを思いつくと湖刀美は目を閉じ、
剣先を左斜め下に向けて構えた。
「あの構えは…?」
『何ヲスル気ダ…?』
 フッ…
次の瞬間、湖刀美の周りの結界が消えた。
それによって、それまで結界に阻まれていた無数の触手が一斉に湖刀美に向かってきた。
 バッ!
すると湖刀美は目を開け、後ろへ跳んだ。
その湖刀美を追って触手の群れが束になって向かってきた。
(今だ!)
それを確認すると、湖刀美は円を描くように剣を回転させた。
その剣の軌跡は光の輪になって宙に留まった。
「光輪剣(こうりんけん)!!」
湖刀美が叫ぶと、光の輪が触手に向かって飛んでいった。
その中を触手の群れがくぐった瞬間、
「縛呪(ばくじゅ)!!」
湖刀美が叫ぶと突然光の輪が小さくなり、触手の群れを一つに縛った。
『何ッ!?』
「嘘っ!!」
 バサァッ!!
陽子と村正が驚愕した次の瞬間、
湖刀美は背中の翼を羽ばたかせ空に舞い上がった。
そして剣を振り上げ、
「やぁぁぁぁっ!!」
という気合とともに急降下して剣を振り下ろし、
光の輪で縛られた触手の群れを切り落とした。

 ズバァァッ!!
湖刀美が着地すると、
湖刀美の後ろで切り落とした部分が闇に溶けるように消滅した。
そして残りの部分も切断面から根元へ向けて消滅が進んでいった。
 ズズズズズズ…!!
「な、何!? これ!?」
『グッ!? キ、貴様何ヲシタ!?』
「討魔光呪・降臨剣(とうまこうじゅ・こうりんけん)。
 光の力によって闇の者を消滅させる退魔剣の一つだよ。
 早くなんとかしないと消滅が本体にまで及ぶよ。」
陽子と村正が困惑すると湖刀美が説明した。
「退魔剣…!?
 光の力を得て使えるようになったって言うの…!?」
『クッ…!!
 陽子!! 触手ヲ切リ離セ!!』
「は、はい!!」
 ボトボトッ…シュゥゥゥ…
すると陽子の背中から伸びていた触手が根元からこそげ落ち、消滅した。
「これで仕切り直し、だね…。」
そう言って湖刀美は剣を構えた。
『オノレ…コノ小娘ガコレホドノ力ヲ持ッテイヨウトハ…!!』
「ど、どうなさいますか…? 村正様…。」
陽子が戸惑いながら村正に指示を仰いだ。
『ヤムヲ得ン…ココハ一旦退ク…。
 マダ目覚メタバカリデ血ガ足リヌ…。』
「わ、わかりました…。」
村正が苦々しく言うと陽子は戸惑いながらも頷いた。
『巫女ノ末裔ヨ! コノ勝負預ケテオク!
 次コソハアノ女モロトモアノ世ニ送ッテクレルワ!』
「どうやらこっちの分が悪いみたい。
 またね、湖刀美ちゃん。」
捨て台詞を言うと陽子の体が漆黒に染まっていった。
「えっ!? よ、陽子!?」
 スゥゥゥゥ…
次の瞬間、
陽子の姿は闇に溶けるようにして消えていった。

「逃げられた…!? そうだ、捜人察知の法で…!」
そう言うと、湖刀美は目を閉じ意識を集中させた。
しかし陽子の気配は全く察知できなかった。
「何で…!? どうして見つからないの…!?」
湖刀美が目を開けると、
湖刀美の胸に光の玉が現れた。
『どうやら異空間…魔界に逃げ込んだようです…。
 捜人察知の法の捜索範囲はあくまでこの人間界のみ…。
 あちらに逃げ込まれると気配を察知することは不可能です…。』
「ま、魔界…? もうどうする事もできないんですか…?」
『見た所新たに得た力を破られてひどく消耗していたようです…。
 今夜はもう行動を起こす事は無いでしょう…。』
「そんな…。」
『魔性の者は基本的に夜しか活動できないはずです…。
 明日の晩になればまた何か行動を起こすでしょう…。
 それまで待つしかありません…残念ですが…。』
「…っ…。」
刀破の言葉を聞いて湖刀美は苦い表情を浮かべた。
『湖刀美…消耗しているのはあなたも同じです。
 初めて力を使い、奴と互角以上に戦ったのですから…。
 今夜はもう帰ってゆっくり休みなさい。』
「はい…、わかりました…。」
力なくうなずくと、
湖刀美は背中の翼を羽ばたかせて空へ飛び上がり、
自分の家へと帰っていった。

 ザァァァァァ…
その頃、
魔界に逃げ込んだ陽子と村正はおびただしい量の血が流れている川のほとりにいた。
『クッ…マサカアノ小娘ガアレホドノ力ヲ秘メテイヨウトハ…!!』
「村正様…。」
『ダガ…次ハコウハイカヌ…!!』
「はい…次こそ邪魔者をこの刀の錆に…。」
そう言うと陽子は村正を前に突き出した。
『ソウダ…ソノ為ニ魔界ニ来タノダ…。
 陽子、我ヲ血ノ川ニ浸セ。
 ココナラ誰ニモ邪魔サレズニ血ヲ得ル事ガ出来ル。
 人ノ生キ血ニハ劣ルガナ…。』
「わかりました…。」
 トプン…
村正の声に従い、陽子はその場に片膝をつき村正を血の川に浸した。
 ドク…ドク…
『ククク…喉ガ潤ウ…力ガ漲ッテクル…。
 持ッテイロ…巫女ノ末裔…。
 次コソ貴様ヲ殺シソノ血ヲススッテクレルワ…。』


−続く−

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