プロローグ(後編)
お待たせしました。
今回は「プロローグ(後編)」をお送り致します。
前回から数えて4日ぶりとなる訳ですが…、
間隔長いですかね?
あれでしたらもう少し間を短くしますが…;
(3日おきくらい?)
まあとりあえず本文に入りましょうか。
『ソードブレイカー 湖刀美』
「プロローグ(後編)」
しばらくして炎の柱が消えると、
その跡には桐葉と異形となっていた男が倒れていた。
桐葉の方はまだ息があったが、
男の方は妖刀に魂を喰われ息絶えていた。
そしてその傍らには男から分離した妖刀が突き立っていた。
(どうやら…完全ではないが封滅には成功したようだな…。
まだ邪気は残っているが…、
この人里離れた山中なら誰にも見つかる事は無いだろう…。
後は朽ちゆくのみだな…。
あの男は…死んだか…力に頼った者の末路か…哀れだな…。
だが…これで…私の役目も終わりか…悔いは…無い…。)
そう思い、桐葉が目を閉じようとした時、遠くから声が聞こえてきた。
「…姉様ーっ!桐葉姉様ーっ!!」
「…っ!?」
(あの声は…桐也(とうや)…もしかして…私を追って…?)
「桐葉姉様ーっ!!
どちらにいらっしゃるのですかーっ!!」
(う…と…桐也…)
すると桐葉は右手を空に向け、指で印を結んだ。
「くっ…光呪(こうじゅ)…桐也を…ここへ…急々如律令…」
桐葉が呪を唱えると、
桐葉の右手から光の玉が現れ空へ上り上空に留まった。
「あっ…あの光は…姉様の光呪!
桐葉姉様!! そちらにいらっしゃるのですかっ!?」
(…桐也…私は…ここよ…。)
段々桐葉を呼ぶ声が近づいてきた。
ガササッ!!
少しして近くで茂みをかきわける音がした。
桐葉がその音のした方に顔を向けると、
そこには12〜3歳くらいの水干(すいかん)姿の少年の姿があった。
「…桐也…。」
「…っ!! 姉様っ!!」
悲痛な声を上げると、
桐也と呼ばれた少年は桐葉に駆け寄り、桐葉を抱き起こした。
「姉様!! しっかりして下さい!! 姉様っ!!」
「…桐也…どうしてここに…?
森の入り口で待っているように言っておいたでしょう…?」
「だ、だって…姉様が森に入ってだいぶたってから…、
森の中から白く光る柱みたいな物が現れたから…。
ね、姉様の身に何かあったんじゃないかと思って…心配になって…。」
「…桐也…。
…っ!! ごほっ!! ごほっ!!」
「姉様!? しっかりして下さい!!
この傷…それに大量の血…一体何があったんですか!?」
「桐也…私が妖刀を持った男を追って森に入ったのは覚えているわね…。」
「はい…姉様…。」
「私は…そいつを追い詰めた…。
でも…妖刀が突然男の体を乗っ取り…異形に変じた…。
そして…一瞬の隙を突かれて…お腹を貫かれたの…明らかに致命傷だったわ…。
だから…私は…自分の命と引き換えに…妖刀を封滅したのよ…。
そこに刺さってるのがその妖刀よ…。」
そう言って桐葉は地面に突き立った刀を指さした。
その話を聞いている間、桐也は涙を流し続けていた。
「じゃあ…あの光は…禁断の秘呪の…浄滅の焔!?
そんな…うっ…姉様…死なないで下さい…!!
姉様に死なれたら…ぐすっ…僕…っ!!」
「泣かないで…桐也…。
退魔の道に殉ずると決めた日から…こうなる覚悟はできていたわ…。
だから…桐也…あなたも退魔の道を選んだのだから…泣かないで…。」
「でもっ…うっ…姉様…うぅっ…!!」
「桐也…あの妖刀の後始末…あなたに任せるわ…。
封滅したとは言え…あの妖刀の怨念はすさまじいわ…。
だから…あなたが…封魔結界を用いて…あれを完全に封印して…。
二度と目覚める事の無いように…。」
「そんな…僕には無理です…姉様…!!」
「大丈夫よ…あなたには私の剣術も…陰陽術も…全て教えてあるわ…。
それにあなたは私に負けないくらい強い霊力を持っている…。
自信を持って…桐也ならできるわ…。
なんたって…私の自慢の弟ですもの…。」
「…姉様…。」
「それに…あなたも退魔師なのだから…務めは果たさなくてはならないわ…。
私の最後のお願い…そして退魔師としての最初で最後の依頼…聞いて…。」
「…っ!!」
「聞いて…くれるわね…?」
「…はいっ…姉様っ…!!」
「…お願い…ね…。」
そう言うと桐葉は目を閉じた。
「…っ!! 姉様っ!! 姉様ぁっ!!」
桐也は必死に桐葉の体を揺さぶり声をかけたが、
桐葉が目を開ける事は二度と無かった。
「姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
桐也の叫び声が森に木霊(こだま)した。
その目からは涙がとめどなく溢れ出ていた。
少しして桐也は涙を拭い、立ち上がった。
「…姉様からの依頼…果たさないと…。」
そう言うと、桐也は地面に突き立った妖刀に歩み寄った。
そして妖刀を中心にして地面に五芒星(ごぼうせい)を描き、両手で印を結んで呪を唱え始めた。
「…青龍避万兵(せいりゅうひばんぶ)…、
白虎避不祥(びゃっこひふしょう)…、
朱雀避口舌(すざくひこうぜつ)…、
玄武避万鬼(げんぶひばんき)…、
黄龍伏魔(こうりゅうふくま)…。
四方と中央を統べる神獣よ…我に力を貸し与え給え…。
そしてこれなる妖刀を封印すべく…その力を我が前に示し給え…。
急々如律令…!!」
コウッ!!
呪を唱え終わると、
地面の五芒星から光が溢れ出して妖刀を包み込んだ。
少しして光がやむと、地面の五芒星が消えていた。
そのかわりに妖刀の刀身に五芒星が刻まれ、
その中心に『封』の一文字が刻まれていた。
「姉様…依頼は果たしました…。」
そう呟き、桐也は桐葉を見た。
その桐葉の顔はまるで依頼を果たした弟を祝福するかのように安らかだった。
その表情を見ると、桐也の目からまた涙が溢れてきた。
「…うっ…ぐすっ…姉様の遺志は僕が継ぎます…。
だから…安らかにお眠り下さい…姉様…うぅっ…。」
その後、
桐也は桐葉の遺体と封印した妖刀を実家である土御門家に運び、事の次第を報告した。
それにより、最凶最悪の妖刀・村正を封滅した功績から桐葉は「刀破」の名を与えられ、
祭神として祀られる事になった。
また、封印された妖刀は土御門家で管理・監視される事になった。
−プロローグ・終−
…はい、以上でプロローグは終了です。
次回から舞台は現代に移り、
湖刀美達が登場致します。
ROとは違う彼女達の活躍を楽しみにしていて下さい。
それでは〜(・ω・)ノシ
今回は「プロローグ(後編)」をお送り致します。
前回から数えて4日ぶりとなる訳ですが…、
間隔長いですかね?
あれでしたらもう少し間を短くしますが…;
(3日おきくらい?)
まあとりあえず本文に入りましょうか。
『ソードブレイカー 湖刀美』
「プロローグ(後編)」
しばらくして炎の柱が消えると、
その跡には桐葉と異形となっていた男が倒れていた。
桐葉の方はまだ息があったが、
男の方は妖刀に魂を喰われ息絶えていた。
そしてその傍らには男から分離した妖刀が突き立っていた。
(どうやら…完全ではないが封滅には成功したようだな…。
まだ邪気は残っているが…、
この人里離れた山中なら誰にも見つかる事は無いだろう…。
後は朽ちゆくのみだな…。
あの男は…死んだか…力に頼った者の末路か…哀れだな…。
だが…これで…私の役目も終わりか…悔いは…無い…。)
そう思い、桐葉が目を閉じようとした時、遠くから声が聞こえてきた。
「…姉様ーっ!桐葉姉様ーっ!!」
「…っ!?」
(あの声は…桐也(とうや)…もしかして…私を追って…?)
「桐葉姉様ーっ!!
どちらにいらっしゃるのですかーっ!!」
(う…と…桐也…)
すると桐葉は右手を空に向け、指で印を結んだ。
「くっ…光呪(こうじゅ)…桐也を…ここへ…急々如律令…」
桐葉が呪を唱えると、
桐葉の右手から光の玉が現れ空へ上り上空に留まった。
「あっ…あの光は…姉様の光呪!
桐葉姉様!! そちらにいらっしゃるのですかっ!?」
(…桐也…私は…ここよ…。)
段々桐葉を呼ぶ声が近づいてきた。
ガササッ!!
少しして近くで茂みをかきわける音がした。
桐葉がその音のした方に顔を向けると、
そこには12〜3歳くらいの水干(すいかん)姿の少年の姿があった。
「…桐也…。」
「…っ!! 姉様っ!!」
悲痛な声を上げると、
桐也と呼ばれた少年は桐葉に駆け寄り、桐葉を抱き起こした。
「姉様!! しっかりして下さい!! 姉様っ!!」
「…桐也…どうしてここに…?
森の入り口で待っているように言っておいたでしょう…?」
「だ、だって…姉様が森に入ってだいぶたってから…、
森の中から白く光る柱みたいな物が現れたから…。
ね、姉様の身に何かあったんじゃないかと思って…心配になって…。」
「…桐也…。
…っ!! ごほっ!! ごほっ!!」
「姉様!? しっかりして下さい!!
この傷…それに大量の血…一体何があったんですか!?」
「桐也…私が妖刀を持った男を追って森に入ったのは覚えているわね…。」
「はい…姉様…。」
「私は…そいつを追い詰めた…。
でも…妖刀が突然男の体を乗っ取り…異形に変じた…。
そして…一瞬の隙を突かれて…お腹を貫かれたの…明らかに致命傷だったわ…。
だから…私は…自分の命と引き換えに…妖刀を封滅したのよ…。
そこに刺さってるのがその妖刀よ…。」
そう言って桐葉は地面に突き立った刀を指さした。
その話を聞いている間、桐也は涙を流し続けていた。
「じゃあ…あの光は…禁断の秘呪の…浄滅の焔!?
そんな…うっ…姉様…死なないで下さい…!!
姉様に死なれたら…ぐすっ…僕…っ!!」
「泣かないで…桐也…。
退魔の道に殉ずると決めた日から…こうなる覚悟はできていたわ…。
だから…桐也…あなたも退魔の道を選んだのだから…泣かないで…。」
「でもっ…うっ…姉様…うぅっ…!!」
「桐也…あの妖刀の後始末…あなたに任せるわ…。
封滅したとは言え…あの妖刀の怨念はすさまじいわ…。
だから…あなたが…封魔結界を用いて…あれを完全に封印して…。
二度と目覚める事の無いように…。」
「そんな…僕には無理です…姉様…!!」
「大丈夫よ…あなたには私の剣術も…陰陽術も…全て教えてあるわ…。
それにあなたは私に負けないくらい強い霊力を持っている…。
自信を持って…桐也ならできるわ…。
なんたって…私の自慢の弟ですもの…。」
「…姉様…。」
「それに…あなたも退魔師なのだから…務めは果たさなくてはならないわ…。
私の最後のお願い…そして退魔師としての最初で最後の依頼…聞いて…。」
「…っ!!」
「聞いて…くれるわね…?」
「…はいっ…姉様っ…!!」
「…お願い…ね…。」
そう言うと桐葉は目を閉じた。
「…っ!! 姉様っ!! 姉様ぁっ!!」
桐也は必死に桐葉の体を揺さぶり声をかけたが、
桐葉が目を開ける事は二度と無かった。
「姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
桐也の叫び声が森に木霊(こだま)した。
その目からは涙がとめどなく溢れ出ていた。
少しして桐也は涙を拭い、立ち上がった。
「…姉様からの依頼…果たさないと…。」
そう言うと、桐也は地面に突き立った妖刀に歩み寄った。
そして妖刀を中心にして地面に五芒星(ごぼうせい)を描き、両手で印を結んで呪を唱え始めた。
「…青龍避万兵(せいりゅうひばんぶ)…、
白虎避不祥(びゃっこひふしょう)…、
朱雀避口舌(すざくひこうぜつ)…、
玄武避万鬼(げんぶひばんき)…、
黄龍伏魔(こうりゅうふくま)…。
四方と中央を統べる神獣よ…我に力を貸し与え給え…。
そしてこれなる妖刀を封印すべく…その力を我が前に示し給え…。
急々如律令…!!」
コウッ!!
呪を唱え終わると、
地面の五芒星から光が溢れ出して妖刀を包み込んだ。
少しして光がやむと、地面の五芒星が消えていた。
そのかわりに妖刀の刀身に五芒星が刻まれ、
その中心に『封』の一文字が刻まれていた。
「姉様…依頼は果たしました…。」
そう呟き、桐也は桐葉を見た。
その桐葉の顔はまるで依頼を果たした弟を祝福するかのように安らかだった。
その表情を見ると、桐也の目からまた涙が溢れてきた。
「…うっ…ぐすっ…姉様の遺志は僕が継ぎます…。
だから…安らかにお眠り下さい…姉様…うぅっ…。」
その後、
桐也は桐葉の遺体と封印した妖刀を実家である土御門家に運び、事の次第を報告した。
それにより、最凶最悪の妖刀・村正を封滅した功績から桐葉は「刀破」の名を与えられ、
祭神として祀られる事になった。
また、封印された妖刀は土御門家で管理・監視される事になった。
−プロローグ・終−
…はい、以上でプロローグは終了です。
次回から舞台は現代に移り、
湖刀美達が登場致します。
ROとは違う彼女達の活躍を楽しみにしていて下さい。
それでは〜(・ω・)ノシ
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